シームレスな谷の納め

CASE 03

デザイン納まり

屋根がデザインの中核をなす建物で

「谷部での屋根ラインの断絶をさせたくない」

谷で屋根を断絶させないデザイン

従来の「谷部」の納めは右の写真の様な「いなずま谷」と呼ばれる納めです。

これは、屋根の雨水が集中する「谷部」での漏水を防ぐための納めです。

反面、デザイン面では谷部で屋根のラインが断絶してしまうばかりでなく、谷自体も目立ってしまいます。
この谷部の意匠をいかに処理するかが、屋根設計の大きな課題でした。

今回の設計では、あたかも谷自体の存在を消したような、屋根材の段差ラインが一筆書きでシームレスに続くような谷が求められました。

そのため、谷部には「廻し谷キャップ」納め方式を採用。さらに、その寸法も最小の幅40cmとして、「谷部」の存在を可能な限り感じさせない施工を行う事になりました。

谷キャップ納めの留意点【積雪への特殊対応】

谷の納めで、「キャップ」方式は標準工法の一つではありますが、積雪地域には用いない工法です。理由は、谷部に積もった雪が落雪時に谷キャップを一緒に引き落としてしまうリスクが大きいためです。積雪重量、また圧縮された雪の下層は氷塊となっており、想像以上に屋根の各部に負担をかけています。
今回の案件の立地も、積雪40cm地域でしたので、弊社開発部との共同で特殊対応を行いました。
具体的には、
・固定ビスの打ち増し
・谷下層に特殊捨て板の敷設
を実施し、強度と水密性の両方を確保いたしました。

完工写真

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